東京大学(東大)の男女共同参画室は11月18日、「UTokyo 男女協働改革 #WeChange」を始動させ、「2027年度までに女性教授を約140人、女性准教授を約160人の合計約300人を新規採用する女性リーダー育成に向けた施策を始める」と発表。男女協働改革の推進によって、「学内の女性教員の増加率を過去10年に比べて、2倍に加速させることを実現する」と宣言した。

東大は2021年9月、「UTokyo Compass 多様性の海へ:対話が創造する未来」を公表し、今後の目指す方向性を示した。このUTokyo Compassのもと、2022年6月に「東京大学ダイバーシティ&インクルージョン(D&I)宣言」を公表し、多様性と包摂性を高める行動方針を示していた。その具体的な動きの1つとして今回、男女協働改革を具体的に進める、女性リーダーの育成に向けた施策における「男女協働改革」での女性教員の増加に向けた具体的な目標を公表したとする。

男女協働改革は、東大の教職員・学生などで性別を問わずに、すべての大学構成員の意識改革のためのプログラムを実施する中で、女性教員を加速度的に増やすために、2027年度までに教授約140人、准教授約160人の合計約300人を新規採用することによって、ここ10年間の東大の女性教員採用数を2倍以上に増やし、女性研究者向けのキャリアアップ策の支援拡充とリーダーシップ養成プログラムを実施するなどの支援策を具体化する計画を示したものだ。この女性教員の拡充策が実現されると。「東大創設以来の女性研究者・教員の就業者数が実現する」という。

東大男女共同参画室は女性教員の拡充策が実現されると、「女性上位職の増加率が2倍。女性教員比率が25%。博士学位取得者の女性比が30%を実現できる」と説明する。

なお、東大は今回の女性教員の拡充策を進めるために、科学技術振興機構(JST)の令和4年度(2022年度)科学技術人材育成費補助事業「ダイバーシティ研究環境実現イニシアティブ(女性リーダー育成型)」に申請。今年10月にその新規取組機関として選定されたことを受けて、今回の具体的な数値目標などを策定したとしている。

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    東大 男女共同参画室が示す「男女協働改革」の実現時の具体像