弁護士ドットコムは11月21日、同社の一般会員1053名を対象に実施した「働くことを考える調査」の結果を発表した。同調査では、給与が高くなっているにもかかわらず、それに見合った働きをしない「働かないおじさん」の問題に注目した。
回答者のうち、無職、個人事業主・自営業、学生をのぞいた雇用労働者767人に、職場に「働かないおじさん(おばさん)」がいるかどうかを質問。
その結果、58.7%が「いる」、4.2%が「自分がそうだ」と回答し、合計で6割を超えた。
職場に「いる」と回答した人に、自由回答で「働かないおじさん(おばさん)」の実態について聞いたところ、「仕事がないので定時を待って帰るのだが、罰が悪いのか、必ず外線電話がかかってきたふりをして出かけるから帰る。この電話はどこにもつながっておらず自作自演」(従業員数1000人以上)などのコメントが寄せられたという。
「自分がそうだ」と回答した32人を除いた雇用労働者735人には、「働かないおじさん(おばさん)」は働かなくなった理由を選択式で尋ねた。
その結果、「働いても働かなくても待遇が変わらないから」が64.2%でトップとなった。これに、「年功序列で、ある程度の給与やポジションが保証されているから」(51.3%)%、「職場の雰囲気がゆるいから」(32.7%)と続いている。
さらに、社会全体で「働かないおじさん(おばさん)」が増えないために最も必要ものをを尋ねたところ、「年功序列をやめて、給与に差をつける」が30.2%でトップとなった。これに、「解雇をしやすくする」(16.0%)、「中高年になってからの学び直しを促進する」(14.1%)という回答が続いた。