NECソリューションイノベータとイムノセンスは11月11日、手のひらサイズのセンサーとポータブル測定器を組み合わせ、唾液から免疫状態を15分程度で簡単に可視化する測定システムを開発したと発表した。

同システムは、センサーに少量の唾液と緩衝液を混ぜた唾液サンプルを滴下し、センサを測定器に装着すると、15分程度で唾液中に含まれるsIgA濃度を測定するもの。使用するセンサー使い切りタイプのため、センサーを交換すれば保有するポータブル測定器で繰り返し測定することが可能になっている。

  • 唾液中のsIgAに結合する人工核酸アプタマーを活用したセンサー

sIgA濃度の測定結果は、測定システムに接続したスマートフォンから専用アプリで確認できる。継続して行ったsIgA濃度の測定結果を免疫状態の推移として折れ線グラフで表示することにより、ユーザーが免疫状態の変化を捉えて免疫状態に合わせた体調管理を選択することを支援するという。また測定中に、体調に関する簡単なアンケートにアプリから回答することで、「風邪の症状」や「疲労感」などの体調も記録することが可能になっている。

  • スマートフォン向け専用アプリの画面イメージ

  • sIgA濃度の測定から可視化までのイメージ

同社は今後、2023年度中の実用化に向け、sIgAの測定データに基づいて、個人に適した体調管理を支援するサービス開発に取り組んでいく方針。