DR Nyhederはこのほど、「Leverandør lukkede it-system efter sikkerhedsbrist, og pludselig stod alle tog i Danmark stille|Indland|DR」において、システムのダウンによりデンマークの鉄道網が停止したと伝えた。2022年10月下旬、デンマーク国鉄(DSB: Danske Statsbaner)のシステムが停止したため、デンマーク各地の列車がすべて運行を中止したことが明らかとなった。

デンマーク国鉄が使用している「Den Digitale Rygsæk 2」と呼ばれるシステムがセキュリティ上の問題により使用できなくなったため、デンマーク中の列車が一時的に運行を取りやめたことがわかった。このシステムは2021年1月29日から導入されている新たなシステムで、iPadやiPhoneにインストールされ、列車の運転手が運行上重要な情報にアクセスできるようにするために提供されている。

今回の鉄道網の麻痺はDen Digitale Rygsæk 2のシステム停止が主な原因とされており、システムを提供しているITベンダーのSupeoがセキュリティ上の問題からDen Digitale Rygsæk 2を停止させたことにより発生した問題と説明されている。

Den Digitale Rygsæk 2の停止はセキュリティ侵害によるものとされており、ランサムウェア攻撃やロシアのウクライナ侵攻に関連したものであるかなどと憶測されているが、詳細は明らかにされていない。また、運転再開後は通常通り運行されており、影響は出ていないと伝えられている。