NTTは11月8日、NTTグループ主要会社(同社を含む)は、能力が高い人材を獲得していくという観点から、2023年4月以降に入社する社員の採用給を引き上げると発表した。

大学卒の標準的なケースで、従来から14%引上げの25万円となり、専門性が高い人材に関しては24%引き上げの27万2000円からとなる。加えて、住宅補助費として月額3万8000円支給される。

昨今、人材不足の影響で、新卒初任給を引き上げる企業が増えている。公には、バンダイが今年4月から初任給を30%引き上げたほか、DMG 森精機が新卒博士卒の初任給を47万円超に引き上げニコンも大卒の新卒初任給を2万円引き上げを発表している。

同社は同日、2023年4月より専門性を軸とした新たな人事給与制度を導入することも発表した。社員が高い専門性の獲得に意欲を持ち続けながら、キャリアビジョンの実現ができるよう、年次・年齢や在級年数ではなく、「専門性」を重視し、評価や給与・人事異動等が決まる仕組みに刷新する。

具体的には、新たに創設する18の専門分野ごとに求められる専門性や行動レベルを明確化した「グレード基準」を設定し、専門性の獲得・発揮度に応じて昇格・昇給していく仕組みにする。また、専門性を高められる人材配置への転換や、研修充実など社員の自律的なキャリア形成の支援を強化する。

  • NTTグループの新たな人事給与制度の体系