SB C&Sは11月1日、米Zscalerと販売代理店契約を締結し、2022年11月1日からZscalerの製品の取り扱いを開始すると発表し、記者説明会を開催した。
Zscalerは、クラウドプラットフォーム「Zero Trust Exchange」を基盤として、ゼロトラストセキュリティを実現する製品「Zscaler Internet Access」「Zscaler Private Access」「Zscaler Digital Experience」を提供している。これらの製品により、「サイバー脅威からの保護」「データ保護」「ゼロトラスト・コネクティビティ」「デジタルエクスペリエンスの管理」を実現する。
「Zscaler Internet Access」は、セキュリティサービスエッジ(SSE)プラットフォームによりインターネットとSaaSへの安全で高速なアクセスを提供する。あわせて、WebプロキシやURLフィルタリング、アンチウイルス、サンドボックスのマルウェア防御を含む入口対策と、Office 365を代表とするクラウドアプリケーション制御や情報漏えい対策(DLP)による出口対策を提供する。
「Zscaler Private Access」は、ゼロトラストの原則を適用し、不正アクセスや水平移動を排除しながら、オンプレミスやパブリッククラウドで稼働するプライベートアプリケーションへのセキュアな直接アクセスを提供する。
「Zscaler Digital Experience」はクラウド上で提供されるデジタル体験モニタリングサービス。ユーザーが使用する全デバイスから、ユーザーエクスペリエンスを測定・分析し、従業員のデジタルエクスペリエンスに関する豊富な知見を提供し、パフォーマンスに影響を与えている問題の原因を迅速に特定する。
ゼットスケーラー グローバルアライアンス&チャネル 日本・アジア地域 ディレクターのカマル・エルカイリ氏は、今回の提携について、次のように語った。
「セキュアなDX(デジタルトランスフォーメーション)には、アプリケーション、ネットワーク、セキュリティのトランスフォーメーションが必要だ。われわれのクラウドセキュリティプラットフォームはセキュアなトランスフォーメーションを実現する。われわれはSB C&Sと共に、SB C&Sの全国販売ネットワークを生かし、顧客の課題やニーズに応じて、Zscalerと他のソリューションを組み合わせた独自のパッケージを提案して、DXを推進していく」と語った。
SB C&S ICT事業本部 ネットワーク&セキュリティ推進統括部 統括部長の本美洋平氏は、「中期事業計画において、注力ジャンルの一つに『ゼロトラストセキュリティ』を据えている」と、同社がゼロトラストセキュリティに注力していることをアピールした。
本美氏は、同社が把握しているゼロトラストセキュリティ製品を拡販する際の課題として、「課題 からプロダクトへの変換」「パートナー自走に向けたサービス支援」「国内市場に対する需要創出」を挙げた。同社はこれらの課題に対し、対策も講じている。
「課題からプロダクトへの変換」については、ソリューションSEを設置することで、ソリューションの提案ができる体制を整備している。ソリューションSEが課題を整理して、適した製品の組み合わせに転換する。
「パートナー自走に向けたサービス支援」についてはサービス支援メニューを提供し、また、「国内市場に対する需要創出」についてはマーケティングを強化している。
SB C&Sは、32名から構成される「ZeroTrust Project Team」を立ち上げており、同チームによる売り上げは前年比219%を達成しており、529件の案件を支援したそうだ。
SB C&Sは、ゼロトラストセキュリティ製品して、「エンドポイント」「SASE」「Authentication / Logs / Operations」をカバーしているが、Zscaler製品はSSEとCNAPPをカバーする。
SB C&SはZscaler製品の販売と共に、プリセールス支援と日本語による自営保守も提供する。