Spectee(スペクティ)とTD衛星通信システム(TDSC)は11月1日、災害で回線の切断などが生じても、人工衛星を介してインターネットの利用を可能にする衛星通信サービス「Spectee BB by TDSC」の提供を開始したことを発表した。

災害などの非常時には、情報を早く・確実に得られるかが初動対応の成否に深く関わり、インターネットによる情報収集は欠かせない。しかし、そのインターネット自体が回線の不通により利用できなくなってしまうというリスクが存在する。そこで近年、自然災害などの影響を受けにくく、緊急時のバックアップ回線として使える衛星インターネットが注目されている。

こうした背景を受けてSpecteeは今回、ユーザーが非常時でも安定的な通信環境を確保できるよう、衛星ブロードバンドサービスを提供するTDSCと連携し、緊急時でも使えるインターネットサービス「Spectee BB by TDSC」の提供を開始することにしたという。

しかし、非常時のために衛星インターネット回線を確保しておきたいが、普段は利用しないため毎月の利用料が負担になるという企業なども多いという考えから、「Spectee BB by TDSC」では、「BCP」プランとして、月額利用料が一切かからず、非常時のみ1日5000円で高速回線を使用できるというメニューを提供するとしている(初期導入費・保守費は別途必要)。これにより普段のランニングコストを気にすることなく、高速衛星インターネットを利用することが可能となる。なお、常時使える月額定額制も用意しているという。

また、今回はスペクティとTDSCの相互販売連携も行われ、TDSCより「Spectee Pro for TDSC」の提供も同時にスタートとなった。「Spectee Pro for TDSC」は、TDSCの衛星ブロードバンドサービス「PLANET-BB」のオプションサービスとして提供され、災害時の光回線・キャリア回線の破断でも使用可能な「PLANET-BB」サービスを用いてSpectee Proサービスに接続し、災害時に確実かつ瞬時にスムーズな情報収集が可能となるとしている。

  • 「Spectee Pro for TDSC」のイメージ

    「Spectee Pro for TDSC」のイメージ (出所:Spectee Webサイト)