ファインディは10月25日、初めての事業戦略発表会を開催し、2021年10月から提供しているエンジニア組織支援SaaS「Findy Teams」のサービス名を、同日から「Findy Team+」に変更することを発表した。あわせて、Findy Team+を活用している企業を対象に「エンジニア組織の生産性指標」を算出し、「組織規模別にエンジニア組織の生産性指標が高い企業」および「過去半年間で生産性指標が大きく向上した企業」を表彰する「Findy Team+ Award 2022」を開催した。

本レポートでは、事業戦略発表会とFindy Team+ Award 2022の模様を紹介する。

売り上げ目標100億円 サービスのアップデート内容は?

事業戦略発表会には、ファインディの代表取締役である山田裕一朗氏が登壇し、「Findy Team+」の概要と今回アップデートされた内容を語った。

「Findy Team+」はGitHubやGitLab、Jiraなどエンジニア向けツールを解析することで、エンジニアリング組織の生産性を可視化するサービス。これまで提供していた「Findy Teams」に比べて、生産性の可視化・向上に加え、エンジニア組織の「開発者体験」「改善文化」「採用」までを一貫してサポートが可能になっているという。

「今回、Findy Team+のアップデート第1弾として、エンジニア組織の生産性を可視化して組織の健康状況を把握できる機能である『エンジニアの生産性指標』を開発しました」(山田氏)

  • 「Findy Team+」の特徴を語る山田氏

この「エンジニアの生産性指標」は、「プルリクエスト作成数」や「プルリクエスト作成からクローズまでの時間」といった10数個の項目から指標を解析し、開発ボリュームや開発効率に寄与するスコアを算出するという機能。現在、特許を出願中で、提供開始は12月頃を予定しているという。

  • エンジニアの生産性指標

今後はこの機能をはじめ、開発者体験向上に向けた連携ツールの強化や採用サービスとの連携なども行っていきたい考えだ。

また、エンジニア採用の難易度が高まっているという時代背景を受け、「採用力の強化」だけでなく、「エンジニア組織の開発生産性」の向上を重要課題として設定し、「エンジニア組織開発」と「エンジニア転職」をシームレスにつなげた「エンジニアプラットフォームサービス」の構築と市場づくりを目指していく。今後、エンジニア組織の生産性向上が採用力強化に繋がるプロダクト開発に取り組んでいきたいという。

これらの機能の拡充や新規事業領域への参入も合わせて、同社は2025年までにFindy Team+の導入企業数を2,000社、Findyシリーズの売上を100億円にすることを目標に掲げて活動していく。

「Findy Team+ Award 2022」受賞企業を発表

Findy Team+ Award 2022では、エンジニア組織が100人以上の企業である「Large Div.」、エンジニア組織が50〜100人未満の企業である「Medium Div.」、エンジニア組織が50人未満の企業である「Small Div.」、組織規模に関わらず過去半年間で生産性指標が大きく向上した企業が対象の「グロース部門」の4つのパートに分かれて表彰企業が発表された。

Large Div.で表彰が発表されたのは、アンドパッド、KINTOテクノロジーズ、ZOZO、DMM.com、ニューズピックス、はてな、マネーフォワード、メドピア、ゆめみ、ランサーズの計10社。

Medium Div.では、一休、うるる、グロービス、ココナラ、スリーシェイク、センシンロボティクス、BuySell Technologies、PR TIMES、ベガコーポレーション、メディアドゥ(FanTopチーム)の10社が表彰された。

Small Div.では、M&Aナビ、エンペイ、Gaudiy、クラスター、SODA、ナレッジラボ、ネクサスエージェント、ユニラボ、ルームクリップ、ワスドの名前が挙げられグロース部門では、PR TIMES、ペイトナー、星野リゾート、マネーフォワード、ワンキャリアの5社が表彰された。

発表会には、これらの企業を代表して、KINTOテクノロージーズの取締役副社長である景山均氏、星野リゾートのエンジニアリング・マネージャーの藤井崇介氏、アンドパットの執行役VPoEの下司宜治氏、マネーフォワードのクラウドERP本部副本部長兼大阪開発拠点長の大倉圭介氏が登壇し、自社の取り組みや今後の展望を語っていた。

  • 左上:景山均氏、右上:下司宜治氏、左下:藤井崇介氏、右下:大倉圭介氏