インターネットイニシアティブ(IIJ)は10月25日、配信事業の拠点となる配信スタジオ「IIJ Studio TOKYO」を飯田橋本社内に新設しオープンしたことを発表した。当面は、 IIJのオンラインイベントなど外部発信の拠点として活用し、2023年度からは、本スタジオをベースに、法人顧客のイベントやセミナー、製品発表会などの収録・ライブ配信を、配信エンジニアのサポートとあわせて提供するサービスを展開していく考えだ。

  • 撮影スタジオ

    撮影スタジオ

  • スタジオサブ

    スタジオサブ

「IIJ Studio TOKYO」内には、グリーンクロマキー、黒バックを備え、完全浮遮音構造を採用した「撮影スタジオ」、リモートプロダクションに必要な機能をそろえた「スタジオサブ」、音声収録用の遮音された「アナウンスブース」を設置。

  • アナウンスブース

    アナウンスブース

さらに、「演者控室」のほか、映画作品や劇場で採用されている立体音響技術のDolby Atmos(ドルビーアトモス)に対応した「試写室」を用意しており、収録したコンテンツやさまざまな映像コンテンツの確認が行えるとしている。

  • 試写室

    試写室

映像制作設備には最新の機材を揃えているといい、4K映像のライブ配信、カメラのトラッキング情報を活用したVR合成、映像作品の収録まで、多彩な用途に対応するとのこと。スタジオ内の映像・音声の伝送にはIP技術を活用し、設備構成の柔軟性を向上するとともにケーブルの削減を実現したという。

インターネットとの接続に関しては、IIJバックボーンネットワーク直結の高速専用回線を備え、安定した配信環境を用意。遠隔地からの大容量映像伝送に加えて、LiveU(LTE/4G等の携帯回線とWi-FiとLANを任意に組み合わせて広帯域を確保するライブ中継器)によるモバイルネットワークを利用した映像伝送設備も備えており、高品質な遠隔中継・リモートプロダクション機能が提供できるとしている。

同社は「IIJ Studio TOKYO」を新たな拠点として配信事業をさらに強化し、これまで培ってきたIP技術を活用し映像配信・伝送の実現に向けて取り組んでいく考えだ。