The Registerはこのほど、「Windows Subsystem for Android declared ready for prime time」において、Windows上でAndroidアプリを実行可能にする「Windows Subsystem for Android(WSA)」がバージョン1.0に到達したと伝えた。
WSAは、Windows Subsystem for Linux(WSL)と同様にWindows Subsystemの仕組みを利用してWindows上でAndroid OSを動作できるようにするもので、これによって、Windows 11でAndroidアプリを動作させることできる。
WSAがバージョン1.0に到達したことは、MicrosoftでAndroid SubsystemのDevelopment Managerを務めているCory Hendrixson氏によるTwitterへの投稿で明らかにされた。
Cory Hendrixson氏のツイートでは、WSAの正式リリースのスケジュールについては特に触れられていない。Microsoftは2022年10月20日にWSAの最新の更新プログラムであるビルド2209.40000.26.0をWindows Insiderプログラムの各チャンネル向けにリリースしているが、その発表ではバージョン1.0については特に言及されていなかった。
また、Cory Hendrixson氏は5万個以上のアプリが実行可能になったと発表しているが、The Registerが指摘しているように、WSAで実行できるのはあくまでもAmazonアプリストアで公開されているアプリのみであることに注意する必要がある。Amazonアプリストアで入手できるアプリは、Google Playストアで公開されているもののごく一部であり、例えばTwitterやSlackをはじめとする多くの定番アプリは含まれていない。現状、Amazonアプリストアで展開されているアプリはゲームが中心となっている。
本稿執筆時点では、WSAはWindows Insiderプログラムのいずれかのチャネルに登録しているユーザーのみが利用できる。対象の環境では、Microsoft Storeでアマゾンアプリストアをインストールすれば、自動的にWSAも利用できるようになる。当初は米国のみで利用可能だったが、2022年8月31日にリリースされたビルド番号2207.40000.8.0から日本国内でも利用可能になっている。