AssistMotionは10月20日、歩行リハビリのパートナーロボット「curara(クララ)」の量産販売モデルとなる「ニューモデルcurara」に関する発表会を開催。ニューモデルcuraraの特長などの説明を行った。

同社代表取締役の橋本稔氏は、「curaraはロボットを使うのではなく、ロボットが歩けるまで導いてくれる歩行トレーニングロボット」と説明。導入してくれた病院や介護施設におけるスタッフの負担を抑えながら、利用者のトレーニングパートナーとして歩行機能を取り戻すサポートを行うことを特徴としており、2021年12月よりレンタルサービスを開始。これまでに多くのフィードバックが寄せられており、そうした声を受けて、ニューモデルcuraraの開発・販売に至ったという。

  • ニューモデルcuraraの外観

    ニューモデルcuraraの外観。左はフルモデル、右はハーフモデル (画像提供:AssistMotion)

ニューモデルcuraraの主な改良点としては、(1)ハードウェアのリニューアル、(2)ソフトウェアのリニューアル、(3)レンタルではなく販売を開始、の3点。ハードウェアのリニューアルとしては、モーター駆動トルク(最大6Nm)などのシステム部分は継承しつつ、腰ベルトに骨盤に引っ掛けるための突起や、滑りづらい素材とスポンジの採用により、ロボットをしっかり、かつソフトに固定することを可能としたほか、大腿ベルトと足首ベルトも幅広ベルトへと変更とスポンジ素材の採用を実施。これによりしっかりと巻き付き、固定しやすくなったとする。また、腰部モーターと大腿部モーターの位置調整を行うスライド部分に目盛りを取り付けることで、より分かりやすくなり、簡単に調整できるようにしたとする(これらの機能追加で重量はフルセットで従来の2.7kgから2.9kgへと若干の増量となっている)。

  • ニューモデルcurara
  • ニューモデルcurara
  • ニューモデルcuraraのハードウェアリニューアル部分 (画像提供:AssistMotion)

  • ニューモデルcurara

    ニューモデルcuraraではモーター位置調整スライドに目盛りを付け、調整しやすくしたという (画像提供:AssistMotion)

一方のソフトウェアのリニューアルとしては、「歩行計測に基づく訓練メニュー」「歩行計測結果の履歴表示の充実」「歩行計測データ(30日間)のCSVでの読み出し」を追加。歩行計測のデータに基づいた訓練メニューでは、curaraを付けた状態での歩行情報を取得し、それを訓練に加味する形で、利用者に最適なトレーニングを提供しようというものとなる。また、履歴表示の充実により、1日、7日、30日など、柔軟にデータを表示することが可能になったとする。

このほか、同社ではユーザー間の情報交換の場となる「ユーザーミーティング」の開催も決定。第1回目は2022年11月10日17~18時にかけてオンライン(Zoom)にて実施し、ユーザー間の情報交換であったり、メーカー側からの利用方法に関する説明や、アプリ更新情報の提供などを行う予定としている。

なお、ニューモデルcuraraは2022年10月27日より発売開始を予定。これまではレンタルのみであったが、新たに一般向け販売も実施され、希望小売価格はフルセットで174万9000円、ハーフセットで123万2000円としている。また、レンタル価格もニューモデルcuraraの提供に併せて、これまでのフルセット7万3700円、ハーフセット5万2800円から、フルセット8万8000円、ハーフセット6万1600円へと変更される予定だとしている。