リコーは10月18日、サイボウズのkintoneを独自のカスタマイズで開発した「RICOH kintone plus(リコー キントーン プラス)」の提供を開始すると発表した。中堅・中小企業における現場起点のデジタル化を支援する狙いだ。
リコーとサイボウズは2022年4月に、国内外でのデジタルサービス事業に関する業務提携に合意していた。今回はその第一弾として国内市場向けに提供を開始する。2022年度中には北米市場へ展開し、その後は欧州市場などに順次拡大予定だという。
サイボウズが提供しているkintoneは、データベース、プロセス管理、コミュニケーションなど機能を持ち、プログラミングの専門知識を持たなくても業務アプリを構築できるクラウドサービス。
リコーは10年ほど前から、サイボウズのパートナー企業としてkintoneの販売に携わっている。今回提供を開始するRICOH kintone plusは、オフィスと現場をつなぐリコーのプラットフォーム「RSI(Ricoh Smart Integration)」と連携するもので、リコーが中堅・中小企業向けに培った業務改善ノウハウや、これまでkintoneの販売に携わってきた経験などから独自の機能を追加した。
RICOH kintone plusは建設業や製造業、福祉介護業など、7業種15種類以上のオリジナルアプリテンプレートを備える。また、RSI上で紙文書をシームレスに同サービスに取り込む、リコー製複合機との連携も可能だ。見積作成業務に活用できる、自動採番、帳票作成、カンタン検索などを実現する独自のプラグインなども提供するようだ。
サービス販売に際しては、リコーの国内販売会社であるリコージャパンの地域に根差したサポート体制に加えて、専門人材を配置した「リコー kintone支援センター」による対面開発や伴走サービスなどの支援メニューも提供する。
両社は今後について、同サービスの独自テンプレートやさらなる機能の拡充などを図るとしている。