双日は10月18日、神奈川県川崎市における予約型デマンド交通サービスの実証実験事業計画が国土交通省および川崎市の補助事業として採択されたことを受けて、「チョイソコかわさき」事業として11月2日より運行を開始することを発表した。

  • 「チョイソコかわさき」で利用される車両

同実証は、11月2日から2023年2月27日まで、神奈川県川崎市中原区および高津区の一部を対象に行われる予定のもので、かねてから地域交通の課題解決を模索していた川崎市と連携したデマンド型の乗合交通サービス(路線を固定せず、利用者の予約に合わせて運行する乗合交通システム)を提供するもの。

今回運行を開始するサービスは、アイシンが提供するチョイソコシステムを活用し、予約状況に応じて最も効率的なルートで運行されるほか、利用者は電話やWeb、スマートフォンのLINEアプリから乗車の予約が可能だという。

具体的には、自宅近くの停留所から、目的地となる近隣の駅前商店街、バス停、スーパーマーケット、病院といった日常サービス拠点までの移動運行サービスを担う。同社はS地域企業や民間団体、NPO法人とも協議会を発足して連携を図ることで、地域コミュニティのさらなる活性化や都市型MaaSの確立を目指し、地域住民のファースト/ラストワンマイルの移動手段の提供と交通を入口とした街づくりに貢献していくという。

同社は、運行事業を通じて収集した利用ニーズや乗降データをもとに、総合商社としての幅広い事業ネットワークと最新ITを駆使した新たなヒトモノ輸送・サービス展開による地域活性化ビジネスのプラットフォーム構築を進め、MaaS事業の展開を加速していきたい考え。