パーソルグループのパーソルプロセス&テクノロジーは10月14日、半導体の基板製造における仕入先や納品先からの追跡を可能にする、製造業向けの「AIトレーサビリティサービス」の提供を10月14日より開始することを発表した。
このサービスは、EMS(Electronics Manufacturing Service:電子機器の製造を受託するサービスおよびそのサービスを提供する企業)を対象としており、半導体の基板となる部品をAI(Artificial Intelligence:人工知能)によってデータベース化して、製品の不良が発生した際に素早く部品の欠陥を追跡し、迅速な対応を可能にすることを目的としている。
同サービスでは、半導体の基板を製造するために必要なリール(チップ部品が収納されたテープを巻いたもの)に貼られている製造番号などのバーコードをAIを搭載したシステムで読み取り、データベース化して一元管理する。
リールの入荷日などの日付や製品番号などシステム上のボタンを押すだけで検索可能なため、従来よりも探す工数を削減できるという。さらに、膨大な空リールを保管するためのスペースも不要となるため、省スペース化にも寄与するようだ。
また、同サービスが搭載しているAIエンジンは独自の読み取り技術でバーコードを識別できる特徴を持つ。検査機の要件定義を必要とせず、1回の撮影で35個のバーコードを読み取れるため、データ取得工数の短縮にもつながる。
同サービスの導入は1工場あたり150万円からとのこと。機材設置完了後はすぐに使用を開始できるとしている。