NTTコミュニケーションズ(NTT Com)とアミタホールディングスは10月13日、「サーキュラー・プラットフォームの構築による市場創出に関する基本合意書」を締結したことを発表した。両社は今回の合意に基づき、サーキュラーエコノミー(循環型経済)の実現と行政・地域コミュニティが抱える課題を解決する「サーキュラー・プラットフォーム」の構築による、市場創出および新規事業開発に向けた検討を進めていく方針。
「サーキュラー・プラットフォーム」は、市民、地域、企業から成るエコシステムと、環境負荷の観点から収集したデータを可視化するデジタル技術から構成されるもので、再生資源や製品の循環を生み出し、市民・企業それぞれに行動変容をもたらすとされている。
市民の行動変容としては、持ち込んだ資源の量・種類や、どのように循環されるか、環境負荷がどの程度低減されるかを可視化することで、より適切な分別・排出に向け、意識を高めることによって、より環境負荷が低い製品・サービスの購買が促進されるという。
企業の行動変容としては、生産する製品に使われる素材やその原料となる資源の量や種類を把握できることで、必要な再生資源の計画的な使用と調達を実現できるほか、販売する製品やサービスの調達・生産・流通のプロセスを、環境負荷の観点で評価し、改善できるようになるという。
両社は、市民の暮らし領域に関する取り組みとして、ウェルビーイング向上、環境影響の可視化・改善、域内経済循環の促進に資する情報システムの企画設計や両社アセットによる実証試験、市場創出およびサービス提供の検討を行う。また、産業領域に関する取り組みとしては、「資源循環プラットフォーム」、プロダクト・アズ・ア・サービス(PaaS)の構築に関する情報システムの企画設計、両社アセットによる実証試験、市場創出およびサービス提供の検討を行う。
また、オープン型での企業の参加・連携を可能とする環境課題と地域・社会課題を解決するための情報プラットフォーム構築に関する研究会型の組織体の企画や運営も行っていきたい考え。
両社は、2023年度末の事業化を目指し「サーキュラー・プラットフォーム」を構築することで、資源循環をもとにした環境課題と地域や社会の課題解決に向けた取り組みを加速し、持続可能な社会の実現に貢献していくことを目標として掲げている。