伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は10月12日、カーボンニュートラルの実現やGX(グリーントランスフォーメーション)につながる材料解析シミュレーションサービスの提供を開始すると発表した。

同サービスは、水素(H2)と二酸化炭素(CO2)から天然ガスの主な成分であるメタン(CH4)を合成する「メタネーション」に関連するシミュレーションと、工場の製造過程における材料の端材をリサイクルして使用材料の削減やCO2削減につなげるコンサルティングを提供する。鉄鋼製造業や一般製造業、ガスを中心としたエネルギー分野の企業を中心にサービス展開し、3年間で30社への導入を目指す。

メタネーションのサービスは「GHGプロトコル」(GHGのサプライチェーン排出量における算定・報告に関する世界的な基準)に基づくScope1の「脱炭素燃料の技術開発」、端材のリサイクルはScope3の「材料リサイクル・燃料バリューチエーン」に対応しているという。

  • メタネーションのサービスイメージ

    メタネーションのサービスイメージ

メタネーションで合成メタンを効率よく生成するためには、CO2をより多く回収するための吸着材の開発や、メタンの生成効率を向上させる触媒の設計が重要とのこと。同社は吸着材や触媒について、機能的な材料組成の探索を支援する。

また、材料リサイクルのコンサルティングサービスでは、材料の端材をスクラップして再度材料として活用するにあたり、スクラップ材の成分検査から、期待する特性を持つ材料の合成方法を材料解析の技術で算出する。材料の使用量やCO2排出量の削減につながるとのことだ。

  • 材料リサイクルコンサルティングのサービスイメージ

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