Microsoftは、2022年9月30日にリリースしたWindows 11 バージョン22H2(Windows 11 2022 Update)向けの更新プログラム「KB5017389」に関するリリースノートを更新し、大きなファイルでコピーの速度が低下する問題と、プロビジョニングパッケージが正常に動作しない問題の2件を「既知の問題」セクションに追加した。
ファイルコピーの速度に関する問題は、特にファイル共有サーバからSMBを介してファイルをコピーする場合に影響を受ける可能性が高いが、根本的な問題はSMBの実装以外の場所にあるため、ローカルファイルのコピーでも影響を受ける可能性があるという。この問題が発生した場合、数ギガバイト単位の大きなファイルをコピーする際に、そのスループットが最大で40%低下すると報告されている。
回避策としては、ファイルのコピーにrobocopyコマンドか、またはxcopyコマンドを「/J」パラメータを付きで使用する方法が挙げられている。
robocopy \\someserver\someshare c:\somefolder somefile.img /J
xcopy \\someserver\someshare c:\somefolder /
Windowsのプロビジョニングパッケージは、マスターとなるWindows環境の設定や構成をイメージ化して別のPCに展開することで、多数のPCを簡単にセットアップするための仕組みである。Windows 11 バージョン22H2でこのプロビジョニングパッケージを作成した場合、初回起動時のOut Of Box Experience(OOBE)が終了しないか、または予期せずに再起動する可能性があるという。初期セットアップ中に適用されるプロビジョニングパッケージは、特にこの問題の影響を受ける可能性が高いとのことだ。
いずれも現時点では詳細を調査中であり、今後のリリースでアップデートを提供する予定とされている。