テラスカイのグループ会社であるエノキは10月6日、住友ゴム工業のゴルフライフサポートアプリ「D-GOLF(ディーゴルフ)」の新機能として搭載される、ゴルフのアドバイスに特化したボイスボットを自社のAI(Artificial Intelligence:人工知能)プラットフォーム「ENOKI」により開発したことを発表した。
D-GOLFは2021年3月にリリースされた、ショット記録やショット分析などの機能を搭載したゴルフアプリ。住友ゴム工業はユーザーのゴルフライフをサポートすべく、ラウンド時のプレイヤーの困りごとに対してアドバイスを提供するサービスを企画したという。
今回開発した新機能は、「バンカー」「傾斜地」「ティショット」の3シーンで想定されるプレイヤーの困りごとに対し、腕前や状況に応じたアドバイスを提供する仕組みだ。グローブを着用したプレイヤーでもスムーズな操作ができるよう、ボイスチャットも実装している。なお、ボイスチャットは待機ストレス排除を目指して、話し掛けてから1秒以内のレスポンスを実現したようだ。
新機能では他にも、わずかなステップでボールのライ(ゴルフボールがある場所)などが置かれた状況を絞り込み、より適切なアドバイスを提示できる。ゴルフの専門用語に加えて、これに関連する言葉を学習させたことで、ゴルフ初心者でも利用しやすい自然な会話が見込めるとしている。
AIプラットフォームであるENOKIは、構造データAIや会話AI、深層学習AIなど5つのAIエンジンを持ち、日本語の会話に強みを持つ。文脈や背景などを踏まえた回答と、その速度に優れたオントロジ―アーキテクチャによって開発。
ENOKIは外部アプリとの柔軟な連携が可能なため、ベースとなるAIエンジンを新規に開発する必要がない。また、外部アプリの担当者がENOKIプラットフォーム上でデータを管理できるため、担当者自らがデータのメンテナンスや学習の拡張を行える。