博報堂のプロジェクトチーム「Human X」は10月4日、東京大学大学院情報理工学系研究科の鳴海拓志准教授と共同で、クロスモーダル知覚(五感の相互作用)を活用した映像に接触することにより、その場での行動にどのような影響を与えるかを検証する実証実験を同日より開始したことを発表した。
「Human X Experiment」は、クロスモーダル知覚がブランド体験やブランド・トランスフォーメーションにどのように活用できるかを実証研究する活動。具体的には、生活者の日常に関連が深いテーマを起点とした「〇〇×五感体験デザイン」の実験シリーズに取り組むものだ。
第1弾では「おいしさ×聴覚」研究のプロトタイプを公開し、科学的根拠に基づいて「ビールのおいしさを増幅させる音楽」を開発した。
今回は第2弾として、「おいしさ×視聴覚」による行動変容に関する実証実験を行う。前回の実験で作成した「ビールのおいしさを増幅させる音楽」を映像化し、感覚間協応の特性を活用した視聴覚体験を開発。視覚と聴覚の感覚刺激を組み合わせることで、映像に触れると泡感、炭酸感、のどごし感などビールを飲んだ時の感覚を豊かに思い出させるという。
映像は、泡の大きさや動きなどビールの様々なテクスチャーを強調し、視聴覚が刺激される表現になっているということだ。
映像コンテンツ「INTO BEER」の実証実験は、店頭デジタルサイネージメディア「FamilyMartVision」が設置されている全国のファミリーマート約3,000店舗にて10月31日まで実施される(一部地域・時間除く)。