Googleは9月28日(米国時間)、Chrome Developers Blogの記事「More details on the transition to Manifest V3」において、Google Chromeにおける拡張機能のマニフェスト仕様の最新の移行スケジュールを発表した。
Googleでは拡張機能の開発者に対してChrome 88で導入された「Manifest V3」への移行を推奨しており、「Manifest V2」については2023年6月をもって完全に廃止する予定となっていた。今回発表されたスケジュールでは、Manifest V2の完全廃止は2024年1月となっており、半年ほど後ろにずれ込むようだ。
Manifest V2の廃止は段階的に実施される。当初の計画では、2023年1月にエンタープライズポリシーを使用したChromeを除いてManifest V2の拡張機能の実行を停止し、続く2023年6月にはエンタープライズポリシーを使用しても実行できなくする予定だった。それに対して、新しく発表されたスケジュールは次のようになっており、安定版では少なくとも2023年6月まではManifest V2の実行がサポートされることになる。
- Chrome 112(2023年1月以降): Canary、Dev、およびBetaチャネルで、Manifest V2拡張機能のサポートを無効にするテストが行われる場合がある
- Chrome 115(2023年6月以降):Stableチャネルを含むすべてのチャネルで、Manifest V2拡張機能のサポートを無効にするテストが行われる場合がある
業務でChromeを使用しているユーザーに対しては、移行のための猶予期間が設けられている。具体的には、企業向けに提供されているエンタープライズポリシーの「ExtensionManifestV2Availability」を使用することで、Manifest V2のサポートが2024年1月まで延長される。すなわち、現時点ではエンタープライズポリシーの期限が切れる2024年1月がManifest V2の完全廃止の期限となる。
Googleでは、現時点ではManifest V2を使用している拡張機能の開発者に対して、上記のスケジュールを考慮してできるだけ早くManifest V3に移行するように呼びかけている。