情報化時代と言われて久しいが、どうも「情報」が多いと感じる。ほとんどがブラウザやメールを通して入ってくるものだが、時折メモとして残すテキストファイルやローカルで管理するファイルも重要な情報だ。
従来は、定期的にPCを購入する都度、整理しなおしていたのだが最近はその機会が減ったことにも一因があるようだ。また、自身が使っていた環境をそのまま使えないケースも増加している。長年使っていたツールや環境を急に変えられると対応が増加するし、頻繁に改定されるルールやツールの類は、履歴や変更点の記録や記憶も増加させなければならない。最近、"構造化"が足りていないと特に感じる。
BBCのドラマ「シャーロック(SHERLOCK)」にも時折出てくる"記憶の宮殿"。頭の中で、扉がたくさんある宮殿の各部屋にまとまった情報をイメージとして記憶するものだが、抜群の記憶力を持つホームズは、情報をイメージとともに「構造化」している。そうでなければ膨大な情報のなかの孤立した単体の情報は埋もれてしまう。
記憶術や学習方法などの多くの書物にも記されてきた方法だ。全体の中での要素として定義付けることで意味をなし、記憶もはかどるというわけだ。元来PCには、情報の構造化を助ける機能が備わる。コマンドラインで"tree"コマンドと入力すると一目瞭然だ。記録のための「ファイル」とその束である「フォルダ」の関係は、十分に構造化された関係にある。
意識的にファイル名やフォルダ名をつけると、より構造化された関係になる。記憶の宮殿では場所をイメージしてデータを保存している。シャーロック・ホームズそのままに記憶中心に組み立てるなら、宮殿と部屋番号でチャレンジしてみるのも面白そうだが・・・
バッキングガム宮殿 001 002 003
ベルサイユ宮殿 001 002 003
ベルリン王宮 001 002 003
江戸城 001 002 003
実践的な記録では時系列が構造化の一助になる。こちらの連載に詳しいが、時系列でデスクトップのdataフォルダに[西暦/月]の名前で連番でフォルダを作成するにはPowerShellで以下のように入力する。
2021..2025|%{New-Item -ItemType Directory ~/Desktop/data/$_;cd ~/Desktop/data/$_;mkdir (1..12);}