日立製作所(日立)は9月30日、連結子会社であるスイスのHitachi Energy(日立エナジー)について、スイスのABBが保有する19.9%の株式を取得し、完全子会社化することを発表した。

日立とABB社は2018年12月にABBから分社されたパワーグリッド(現日立エナジー)の株式80.1%の買収契約を締結、2020年7月にパワーグリッド事業会社の株式80.1%を取得して連結子会社化している。

今回日立は、ABBの保有する残りの株式を取得できる権利(コールオプション)を行使して19.9%の株式を取得する。買収額は計16.79億米ドル(約2180億円)、株式取得は2022年12月末までの完了を予定している。なお、買収によるに2023年3月期の連結業績見通しへの影響はないとしている。

今回の日立エナジーの完全子会社化は、エネルギー転換に向けて世界の電力市場を加速させるためのもの。また日立は、2024中期経営計画を達成するため、既に協創が進んでいる鉄道分野や日立ヴァンタラやグローバルロジックなどデジタルシステム&サービス分野に加え、コネクティブインダストリーズ分野におけるシナジー創出も加速させていく考えだ。