ソニーグループと川崎重工業発のスタートアップ企業、リモートロボティクスは9月29日、リモートロボットの導入支援と遠隔指示業務を支援するサービス「Remolink」を発表。同時にパートナー企業向けにロボット開発キット「Remolink for Developers」のトライアル版提供を行った。
「Remolink」は、現場でのロボットの完全自動化が難しい環境でのリモートロボット導入を支援するサービス。ロボットへの遠隔指示業務や業務量の設定と作業完了時間の見積り、進捗状況のモニター、運用データ確認のためのダッシュボード提供などが行われる。同社では、サービスコンセプトとして"完全自動化は目指さなくていい 人とロボットがリモートで共に働く新しい選択肢"を提唱、システムのプラットフォームに「Microsoft Azure」を導入するなど、汎用的に利用できるサービスを目指しており、手始めに物流倉庫での入出荷時仕分け作業や製造現場での外観検査、リサイクル部品の選別作業、農作物の収穫作業などでの利用を想定し開発を進める。
また、同社では「Remolink」の本格展開に向けて同時にロボットシステムの開発を行う企業や技術者・作業員を雇用、提供する企業との間のパートナーシップ体制構築も計画。システム開発のためのツールキット「Remolink for Developers」のトライアル版の公開も行う。開発キットは、ロボットシステム制御PCにプログラムを組み込むための「Remolink SDK」(C#、Python対応)、ロボットシステムと「Remolinkサーバー」との通信を中継しリモート化を実現する「Remolinkコントローラー」。ノーコードで遠隔指示アプリをドラッグ&ドロップで作成できる「アプリビルダー」などを提供する。同社ではトライアル版を提供し、パートナー企業に新しいソリューション開発を促すと共に2023年春にかけて事業検証を行いながら本格的な商品化を目指す。