デル・テクノロジーズは9月29日、「APEX Data Storage Services」(以下、ADSS)について、ユーザー自身が管理可能な新オプション機能(CUSTOMER-MANAGED)を追加したことを発表し、記者説明会を開いた。
ADSSは、エンタープライズ向けのストレージをas-a-Service型で提供する。ユーザーはストレージ容量に対してサブスクリプションモデルで料金を支払い、ワークロードおよびアプリケーションの運用コントロールを維持したまま、デル・テクノロジーズが保守および管理するオンプレミスインフラストラクチャーを利用できる。
APEXはクラウドライクな使い勝手をオンプレミスで実現している点が特徴だ。統合ツールである「APEX Console」を用いることで、導入時だけでなくデプロイや監視、拡張・縮小時にも迅速な対応が可能となる。シンプルさとアジリティ(機敏性)も特徴で、最短1カ月程度でシステム利用が可能になるのだという。
同社は、今回ADSSにユーザー自身による管理が可能となる新オプションを追加したことで、as-a-Serviceへの移行を容易にする目的があるという。容量使用率の監視やインフラストラクチャーの管理、リソースの最適化といった作業を行っている既存のスタッフがおり、柔軟な消費ベースのストレージモデルを使用する場合などに適しているとのことだ。
ADSSはこれまで、デプロイからデコミッションまでの一連のライフサイクルを一気通貫で統括する、デル・テクノロジーズ主体の管理サービス(DELL-MANAGED)を提供していた。一方で新オプションでは、監視や運用、最適化などはユーザー自身が対応し、デル・テクノロジーズは機器の入れ替えや障害対応などを中心にインフラ管理を支援する。
なお、どちらの管理オプションを選択した場合でも、デル・テクノロジーズのCSM(Customer Success Manager)によるアドバイスが受けられる。特に新オプションではユーザーが運用を主導しながらも、CSMと二人三脚のように運用を継続できるとしている。
デル・テクノロジーズはADSSについて、サービスに満足できなかった場合には初回契約から90日以内であればその理由に関わらず全額を返金する「90日間返金プログラム」を用意している。
説明会に登壇したデル・テクノロジーズ APEXビジネスデベロップメントマネージャーの木村紳也氏は、「APEXでは当社が持っている幅広いポートフォリオをas-a-Serviceとして提供している。その上で、単なるas-a-Serviceではなくデル・テクノロジーズらしい新しいユーザー体験を届けていきたい」とコメントした。