三菱UFJフィナンシャル・グループ(MUFG)の連結子会社である三菱UFJ銀行は9月29日、NTTアノードエナジー(NTT-AE)と、新設太陽光発電設備を活用したオフサイトPPAサービスに関する契約を締結し、7月に東日本40拠点に対し、太陽光発電所で発電した再生可能エネルギー由来の電力導入を開始したことを発表した。

また、3月には、東京電力エナジーパートナーの子会社である日本ファシリティ・ソリューションと新設太陽光発電設備を活用したオフサイト自己託送エネルギーサービスに関する契約も締結し、9月より稼働しているという。

MUFGは、2021年5月に「MUFGカーボンニュートラル宣言 」を公表し、2050年までに投融資ポートフォリオの温室効果ガス排出量をネットゼロに、また2030年までに自社グループの温室効果ガス排出量をネットゼロにすることを目指し、さまざまな取り組みを進めているという。

その第一歩として、2021年11月までに、三菱UFJ銀行、三菱 UFJ信託銀行、三菱 UFJモルガン・スタンレー証券の国内における自社契約電力を再エネに変更、2022年6月には、三菱 UFJニコス、アコムも含め、国内連結子会社全社の自社契約電力100%再エネ化を完了しているという。この実績に加えて、今回、NTT-AEや日本ファシリティ・ソリューションといった電力企業と協業し、再生可能エネルギー電源を自ら「創り出す」スキームを構築するに至った。

三菱UFJ銀行は、再エネの安定調達と再エネ電源不足という2点の課題に着目し、電力企業とPPAやオフサイト自己託送エネルギーサービスに関する契約を締結することにより、オフサイト(敷地外)に三菱UFJ銀行専用の発電設備を新設し、再生可能エネルギー電源を自ら創ることが可能となり、自身が使用する電気として直接使用する「生グリーン電力」の導入に成功したという。

今後、一般家庭約1,400世帯分(2件合計)の年間消費電力量相当の電力を、自社で直接調達することが可能になるほか、太陽光発電所の新設に携わることで、国内における再エネ電源の増加に直接的に貢献していきたい考え。

NTT-AEのケースのスキームの概要は以下の通り。