Intelは、同社のFPGA「Agilexシリーズ」として、新たにIntel 7テクノロジー(第3世代10nmプロセス)を採用した新製品(開発コード名:Sundance Mesa)ならびに、ミッドレンジ向け「Agilex DシリーズFPGA & SoC」を発表した。
Sundance Mesa製品は、CPUコアとしてArm Cortex-A76×2(1.8GHz動作)とArm Cortex-A55×2(1.5GHz動作)を搭載しているほか、 FPGAファブリック内にAI Tensorブロックを備えた拡張DSPを搭載しており、INT8 Tensorモードでは、従来は5つのブロックを必要としていた20の8×8ビット乗算の合計の生成を1つのDSP/Tensorブロック内で可能としたほか、新たなモードとして、complex-number operatio(複素数演算)を追加。複素数の乗算を実行するときに、Tensorブロックのパフォーマンスを2倍にすることができるとする。
Intelでは、これらのアーキテクチャとプロセスの進化により、競合する16nmプロセスを用いた製品と比べて、1Wあたりのパフォーマンスが1.6倍向上するとしている。
一方のAgilex Dシリーズは、通信インフラストラクチャ、放送、医療、テスト&測定、産業、AI、ロボット工学などのミッドレンジFPGAアプリケーション向けに設計されたもので、AI Tensorブロックを統合して強化されたDSP機能により、最大56.5 INT8 TOPSを提供するとしている。
また、パフォーマンスに関しては、7nmプロセスの競合製品比で最大2倍の1Wあたりの性能を提供するほか、自社のStratix 10 FPGAと比べて最大40%の総消費電力低減ならびに最大1.5倍のファブリックパフォーマンスを提供するとしている。