米国マイクロソフトはこのほど、Work Trend Index Pulseレポート「Hybrid Work Is Just Work. Are We Doing It Wrong?」(「ハイブリッドワークは仕事の一形態に過ぎない。私たちは間違っていないか?」)を公表するとともに、従業員体験プラットフォーム「Microsoft Viva」の新機能を発表した。

今回公表されたデータから、ハイブリッドワークによって、従業員とリーダーの間に断絶が広がっていることが明らかになった。具体的には、「生産性とは何か」「自律性を維持しながら説明責任を果たすにはどうすればよいか」「柔軟な働き方の利点やオフィスの役割は何か」などについて、両者の意見は一致していないという。

同社は、こうしたギャップを埋めるには、仕事はもはや単なる場所の問題ではなく、時間と空間を超えた体験であることを認識し、従業員がどこで働いていてもエンゲージメントとコネクションを維持できるような新しいアプローチを提供することが必要と指摘している。

同レポートでは、リーダーが働き方の新たな現実に対応するためにすぐ行うべき3つの方向転換として、「生産性パラノイアの解消」「人々は互いに集まりたがっているという事実の受容」「スキル再構築による従業員の再活用」を挙げている。

例えば、従業員の87%が自分が生産的であると回答しているが、リーダーの85%がハイブリッドワークへの移行により、従業員の生産性について確信を持つことが難しくなっていると回答しているという。

これにより、同社は、リーダーに対し、会社の目標を明確にし、その目標を達成するために不必要な業務を排除し、従業員の声に耳を傾ける必要があるとアドバイスしている。ただし、企業の57%は従業員からのフィードバックをほとんど収集していないという。

こうした課題を解決するため、以下のように、「Microsoft Viva」の機能拡張が行われた。

  • 「Viva Pulse」の追加:、マネージャーやチームリーダーがチームの経験に関するフィードバックを、定期的に機密情報として求められるようにできる新しいアプリ
  • 「Viva Amplify」の追加:リーダーやコミュニケーターがメッセージの効果を高め、一貫性とインパクトを持って従業員に届けられるようにする新しいアプリ
  • 「Answers in Viva」の追加:AI を活用して、従業員の質問と回答、組織全体における専門家をマッチングすることで、全従業員が集合知を活用しやすくする新機能
  • 「People in Viva」の追加:AI を活用して、従業員の関心事、知識、チームの目標などの詳細を記載したリッチなプロファイルカードを作成し、同僚が組織全体で人々のつながり、専門家、インサイトを簡単に発見できるようにする新機能
  • 「Microsoft Viva Engage」の画面