Microsoftは2022年9月20日にWindows 11向けのプレビュー更新プログラム「KB5017383」をリリースしたが、その際に、本来はこの更新プログラムの適用対象ではないWindows Server Update Services(WSUS)向けにも提供していたことを明らかにした。

KB5017383は「2022 年 9 月のプレビュー リリース」という扱いで提供されている更新プログラムだが、これは手動での適用が必要な「C」リリースに該当するアップデートであるため、本来はWSUSは提供の対象にはなっていない。Microsoftは、KB5017383がWSUSの更新リストに含まれていたのはミスによるもので、現在はリストから削除されていると説明している。

  • 2022 年 9 月のプレビュー リリースを誤ってWindows Server Update Servicesに記載してしまったと説明

    2022 年 9 月のプレビュー リリースを誤ってWindows Server Update Servicesに記載してしまったと説明

Microsoftが月次でリリースしているWindows向けの品質アップデートのうち、「C」リリースは次の月の「B」リリースに含まれる機能改善をテストするために、プレビューとして提供される更新プログラムである。本来、「C」リリースはMicrosoft UpdateカタログまたはWindows Updateを使用して、管理者が手動でインストールしなければ適用されない。

WSUSは組織のIT管理者がMicrosoft製品の更新プログラムをマネージド環境に展開するために提供されているサービスである。「B」リリースのような優先度の高い更新プログラムがリリースされた際は、WSUS上に「利用可能な更新プログラム」として表示され、IT管理者はそこから必要な更新を適用することができる。しかし、「C」リリースは本来はWSUSを配信対象とはしていない。今回誤ってKB5017383がWSUSのリストに掲載されたことで、IT管理者が気づかずにこれを適用してしまった可能性がある。

Microsoftでは、2022年9月22日の時点ですでにKB5017383をWSUSから削除しており、現在はすでにWSUS経由で更新プログラムを誤って適用してしまった顧客のための解決策に取り組んでいるという。解決策は今後数日以内に利用できるようになる見込みだという。