ラックは9月22日、日本国内のスマートフォンユーザーを対象に実施した、スマートフォンのセキュリティに関する意識調査の結果をまとめたホワイトペーパーを公開した。調査には全国の15歳から69歳(中学生を除く)の男女5119人が回答した。
調査の結果、スマートフォンの使用に際してアプリによる情報取得の許可などプライバシー設定について、「強く意識している」とする回答は15.9%、「やや意識している」とする回答は49.5%と、大半の人がプライバシー設定に関心を示していることが明らかになった。
男性よりも女性の方がプライバシー設定に関する関心が高いようだ。また、年代別に結果を見ると10代の関心が全体の平均よりも5ポイント以上高いことが特徴的だ。
ユーザーがスマートフォン使用時に意識している個人データについて聞くと、「個人を容易に特定できる情報(氏名、住所、電話番号、メールアドレス)」が70.9%と最も多い結果となった。「クレジットカード番号」(57.6%)、「位置情報」(43.3%)、「クレジットカードでの支払い情報」(40.2%)なども多くの人が意識している。
スマートフォンアプリのプロバイダへの個人情報の提供については、「非常に不安や抵抗感を感じる」が19.5%、「やや不安や抵抗感を感じる」が56.6%と、7割以上の人が不安や抵抗感を感じていることが明らかに。男性よりも女性でこの傾向が強く、10ポイント以上の差が見られた。
自分自身でプライバシーの管理やコントロールができているかを聞くと、4.4%が「うまくできていると思う」、41.8%が「だいたいできていると思う」と回答し、プライバシー設定をコントロールできているとする回答は計46.2%だ。
一方で、10代では72.6%、20代では52.8%がコントロールできていると回答するなど、若年層ほど高いプライバシー設定の意識が見られる結果となった。ラックはこの傾向について、情報リテラシーの教育を受ける機会が多かった年代の影響だと見ている。
また、男性の方がプライバシー設定を管理・コントロールできていると認識している人の割合が高い。
セキュリティ対策の実施状況について聞いたところ、最も回答が多かったのは「iOSやAndroidのセキュリティアップデートなど、端末上の定期的なソフトウェアアップデートを実施」で55.2%だ。
「セキュリティ対策はしていない」との回答は20代の30.3%、30代の27.4%で見られたとのこと。iPhoneユーザーはアップデートの適用に積極的で、Androidユーザーは各種の対策ソフトや通信キャリアのサービスに加入する場合が多いようだ。
セキュリティ対策をしていない理由については、「どのセキュリティ対策やサービスを行えばいいのかわからないから」が52.3%と最も高い結果となった。特に女性は男性よりも15ポイントほど高く、また、年代別では60代が全体平均より13ポイントほど高いという。