宇宙好きで知られるミュージシャン、矢野顕子氏と宇宙ライターの林公代氏が9月4日、東急プラザ銀座内の「三菱電機イベントスクエア METoA Ginza」でトークイベント「矢野顕子さんと宇宙を語る」を行った。

  • 「読む宇宙旅行」の20周年を記念して開催されたトークイベント「矢野顕子さんと宇宙を語る」

    「読む宇宙旅行」の20周年を記念して開催されたトークイベント「矢野顕子さんと宇宙を語る」(提供:三菱電機)

同イベントは、三菱電機が運営する宇宙関連情報のメディア「DSPACE」内の林氏の連載、「読む宇宙旅行」の20周年を記念したもの。

矢野氏と林氏の親交も、「読む宇宙旅行」の記事がきっかけとなった。

2015年に掲載した記事「病院がプラネタリウム - 変化していく子供たち」を矢野氏が自身のSNSで紹介したことで、両氏がSNS上で交流を持った。それが2016年の矢野氏のインタビュー記事「宇宙を知ることをは『生きる歓び』を培うこと」につながったのだという。以降、両氏はインタビューや取材などを通じ親交を深めた。

そんな2人のトークイベントでは、総取材人数574人にものぼる20年にわたる連載や2人が思う「宇宙の魅力」について語られた。

2010年の山崎直子宇宙飛行士の打ち上げや、2014年に日本人で初めてISS船長を務めた若田光一飛行士の打ち上げなど数々の取材経験を語った林氏。反響が大きかった記事についても紹介され、「KAGAYAさんは、なぜ真夜中の大火球を捉えることができたのか」は公開が大火球が撮影された時期と近かったこともあり、大反響を呼んだという。

また、今後の注目宇宙ミッションについても語られ、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の有人与圧ローバーや月面探査車「YAOKI」について紹介された。

矢野氏の音楽活動についても話がおよび、矢野氏は宇宙飛行士の野口聡一氏との対談本『宇宙に行くことは地球を知ること~「宇宙新時代」を生きる~』(林氏が取材・文を担当している)を出版しているが、なんと矢野氏の新曲の作詞を野口氏が担当しているという。

矢野氏は「宇宙飛行士が宇宙で考えたことを、様式にはまらない形で知りたかった。野口氏に“書きたいことを宇宙で書いて送って”といったらメールで詩を送ってくれた」といい、野口氏が宇宙で書いた詩に矢野氏が曲をつけたようだ。

そんな宇宙にまつわるさまざまな話を聞くことができたトークイベント。同イベントの様子はDSPACEで記事として9月下旬に公開される予定だ。

  • ミュージシャンの矢野顕子氏(左)、宇宙ライターの林公代氏(右)

    ミュージシャンの矢野顕子氏(左)、宇宙ライターの林公代氏(右)(提供:三菱電機)