NTT東日本グループのOCG Technologyは9月20日、ベトナムにおいて、ローコード開発基盤「OutSystems」を使った開発支援および技術者育成サービスを開始すると発表した。同サービスのファーストユーザーとして、Standard Units Supply Vietnam Company(以下、SUS)の営業支援ツールを共同開発するという。
具体的には、SUSがExcelなどのファイルベースで管理していた顧客情報や折衝記録などの営業情報をデータベース化し、OCGがローコード開発基盤「OutSystems」を使って簡易なプロトタイプを作成した上で、SUSの営業要員に使ってもらい、改善要望をヒアリングしながら機能追加や改善を行い、最終的なシステム化を目指す。
最初のバージョンはOCGが開発を行うが、次期バージョンからはSUSで独自に機能追加や改善が行えるように、OCGがSUSのエンジニアへ技術トレーニングも実施する。
従来のシステム開発では、ユーザーの要望に基づき要件定義を行い、機能設計を行った上で、コーディングと呼ばれるプログラムの記述を行い、テストで問題個所を修正した上で納品するという手順で行っていた。そのため、開発期間が長くかかるとともに、運用開始後の機能追加や修正などにも手間がかかるという課題があったという。
同社はローコード開発基盤に着目し、その製品の中でもリーダー的ポジションにある「OutSystems」を採用することにより、ソフトウェアの開発スピードを高めるとともに、ベトナムの優秀なソフトウェア技術者によって実施することでコスト削減を実現している。
「OutSystems」を使った開発では、あらかじめ用意された部品を組み合わせるという手法によって、機能設計の段階からGUIによる視覚的な操作で開発を進めることができ、コーディング作業がほとんど必要なくなり、開発期間を大幅に削減することが可能となるという。
OCGはすでにOutSystemsとライセンス契約を締結し、NTTイーアジアを通じてNTT東日本をはじめとした日本企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)に向けたソフト開発およびOutSYstemsの技術者育成を請負っている。