Adecco Group Japanが9月20日に発表した「コロナ禍とライフビジョン・キャリアビジョンに関する調査」によると、コロナ禍でキャリアビジョンが変化した正社員が起こした行動では、資格や新しい分野の勉強を始めたことが最多だったことが分かった。

同調査は同社が8月10日~12日にかけて、全国の正社員として働く30代から50代の会社員を対象にインターネットにより実施したものであり、有効回答者数は1500人。

「どんな生き方をしたいかについての理想像」と定義したライフビジョン(自身の人生に関するビジョン)があるかを尋ねると、53.7%があると回答した。

  • ライフビジョンの有無 出典: Adecco Group Japan

ライフビジョンがあると回答した805人に、そのライフビジョンは新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の感染拡大(コロナ禍)により変わったかと質問したところ、変わったという回答者が36.8%に上る。

  • コロナ禍によるライフビジョンの変化の有無 出典: Adecco Group Japan

コロナ禍でライフビジョンが変わったという296人に対し、その要因を聞くと、「ライフスタイルの変化(外出自粛など)」が44.6%で最も多く、「将来について考える時間の増加」(41.2%)が続く。

  • ライフビジョン変化の要因(複数回答) 出典: Adecco Group Japan

全員に、「今後の仕事や働くことについての理想像」と定義したキャリアビジョンがあるか尋ねると、38.1%があると回答した。

  • キャリアビジョンの有無 出典: Adecco Group Japan

キャリアビジョンがあると回答した571人にコロナ禍によって変わったかと聞いたところ、33.6%が変わったと回答している。

  • キャリアビジョンのコロナ禍による変化 出典: Adecco Group Japan

コロナ禍でキャリアビジョンが変わったという192人に対して、その要因を質問すると、「働き方の変化(リモートワークの導入など)」が36.5%で最多だった。

  • コロナ禍によるキャリアビジョン変化の要因(複数回答) 出典: Adecco Group Japan

同じく、コロナ禍でキャリアビジョンが変わったという192人に、それにより起こした行動を尋ねたところ、「資格や新しい分野の勉強を始めた」が25.0%で最も多い。

  • キャリアビジョン変化で起こした行動(複数回答) 出典: Adecco Group Japan

今回の調査結果について同社は、コロナ禍により自宅で過ごす時間が増えたため、自身の人生やこれからのキャリアを見つめ直す機会を持った人が多くなり、またリスキリングの重要性が確認できたとしている。