大日本印刷(DNP)は9月20日、メールアドレスを保有する国内・海外の約3万人のDNPグループ全社員を対象に、最新のサイバー攻撃事例などを習うサイバーセキュリティの教育プログラムを実施すると発表した。社員各自の通常業務に携わりながら必要かつ十分なセキュリティ対策を実現できる能力を保有する「プラス・セキュリティ人材」の育成を目指す。
同教育プログラムでは、サイバー攻撃対策要員を養成する同社グループのサイバーナレッジアカデミー(CKA)が開発したもの。DNPが2022年4月から提供している「一般従業員向けサイバーセキュリティ講座」を活用する。
具体的には、受講者が身近な脅威としてサイバー攻撃を認識するために、国内外で多発するランサムウェアなどによる身代金要求や機密情報窃取などの被害の具体的な事例などを紹介する。また、ランサムウェアの標的型攻撃やフィッシング攻撃など実際のサイバー攻撃と被害の状況を動画で見ながら、未然防止策やインシデント発生時の初動対応策を学ぶ。
そして、教育プログラムの終了後にアンケートを収集・分析し、受講者の理解度やサイバーセキュリティに対する認識の変化をチェック。社員のアンケートから潜在するセキュリティ課題を抽出するなど、さらなるセキュリティ対策につなげる。同社は同教育プログラムを2023年度までに完了する予定だ。