三井不動産は9月15日、開発を進めている「東京ミッドタウン八重洲」(東京都中央区)のグランドオープンを2023年3月10日に決定したと発表した。同施設は、2022年9月17日の先行オープンに先立ち、2022年8月31日に竣工した。
東京ミッドタウン八重洲は、地下1階でJR「東京」駅と直結しており、延床面積は約29万平方メートル(2棟合計)、地上45階の大規模複合ビルだ。「東京ミッドタウン」(東京都港区)、「東京ミッドタウン日比谷」(東京都千代田区)に続く3施設目の東京ミッドタウンブランド。
地下駐車場より八重洲地下街経由で首都高速「八重洲線」に直接アクセスできる。また、羽田空港までは車で約15分と交通利便性が高い施設となっている。さらに竣工後は東京メトロ銀座線「京橋」駅までも直接アクセスでき、歩行者にとっても利用しやすい。
東京ミッドタウン八重洲は、オフィスや商業、ホテル、バスターミナル、小学校、ビジネス交流施設、エネルギーセンター、こども園など、さまざまな要素で構成されている。
7~38階までがオフィスフロアとなっており、ダイキンや住友生命、三井化学などの企業が入居する。最先端技術の活用により働き方支援を実施している点も、同施設の特徴だ。例えば、オフィスエントランスからテナント執務室までの入館導線は、完全タッチレス化されており、ビルメンテナンス業務の省人化に向けた「清掃ロボット」「運搬ロボット」に加え、オフィスワーカーのユーザビリティ向上に資するロボットとして「デリバリーロボット」が導入されている。
また、同施設の全フロアは5G(第5世代移動通信システム)に対応している。ロボットの遠隔管理やメタバースなど新技術の導入検討も5Gを活用することで加速していく考えだ。また、施設内の異常行動を検知しスマートな防犯を実現するAIカメラなども導入している。
地下1~2階には「バスターミナル東京八重洲」があり、地下1階~3階の商業施設では日本初出店6店舗、東京初出店11店舗、商業施設初出店21店舗、新業態9店舗など、57の店舗が出店する。
また、1階から4階に、再開発地区内に従前所在していた「中央区立城東小学校」の新校舎が2022年9月1日に開校。さらに、子育て支援施設「昭和こども園(仮称)」も2023年4月1日に開設される予定だ。城東小学校内には、2階に体育館、3階に屋内プール、4階に全天候型の屋上校庭を整備し、天候に左右されることなく授業ができるようになっている。
4階と5階には、ビジネス交流施設として国内外のビジネスパーソンが交流する「イノベーションフィールド八重洲」が2023年3月に開設する予定で、東京ミッドタウン八重洲と「八重洲地下街」への電気と熱の安定供給する「八重洲エネルギーセンター」も施設内に設置。
また、使用電力をグリーン化する「グリーン電力提供サービス」を導入する予定で、サービスを利用する企業の使用電力は、国際基準であるRE100に適合した電気として認定されるとのことだ。同社は今後も「SDGs」を通じて、街づくりを通じた社会課題の解決に向けて取り組んでいく考えだ。