住友商事と東急電鉄は9月14日、東急電鉄の菊名駅・妙蓮寺駅・横浜駅(東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線)において、ローカル5Gを活用した線路巡視業務の効率化・高度化および線路敷地内の安全性向上に関する実証実験を2022年12月に開始すると発表した。

実証実験では、電車内に設置した高精細4Kカメラで撮影した映像をローカル5Gで伝送し、AIで解析することで、作業員が現地に出向かずに線路設備などの異常を確認できる仕組みを構築する。

昨年度に自由が丘駅で実施した実証実験では、駅停車時間内のデータ伝送とAI解析処理時間の短縮に成功しており、今年度はAIの精度向上を図るとともに、横浜駅において横浜高速鉄道とローカル5Gシステムの一部設備およびAIアプリケーションの共用化を共同で実施する。さらに、横浜高速鉄道以外の複数事業者ともソリューションの共同利用に関する検討を行い、令和5年度以降の商用化を目指す。

  • ローカル5Gを活用した線路巡視業務の実証実験のイメージ図

    ローカル5Gを活用した線路巡視業務の実証実験のイメージ図

線路敷地内の安全性向上にあたっては、線路敷地内や踏切を網羅的にカメラで監視し、歩行者などの踏切の渡り残りや第三者の線路内への侵入を自動検知する新ソリューションを検討する。