吉野家とヤマト運輸は9月12日、吉野家の直販・卸向け外販事業における流通スキーム再構築に向けた合意書を締結したと発表した。
これにより、「冷凍牛丼の具」をはじめとする吉野家の個食用冷凍食品の保管から発送までを、ヤマト運輸の3温度帯物流ネットワーク上に一元化する。
2021年度における吉野家の外販事業売上は2018年度比の2倍に達している。吉野家はこれまで直販・卸部門ごとに委託業者を選定し、物流管理を行ってきたが、70種類以上に上る複数温度帯の商品管理やセット組など、増加するニーズに迅速に対応するため、流通スキームの効率化が大きな課題だったという。
そこで、両社は高まる中食需要に対応し、個食用冷凍食品の出荷キャパシティをさらに拡大するため、外販事業における流通スキームを見直し、持続可能なサプライチェーンを構築した。
ターミナル一体型3温度帯物流施設に吉野家の冷凍商品の保管から発送まで一元化することで、多様なセット組や賞味期限コントロールなど、複雑な出荷作業にかける時間を確保し、さらには作業オペレーションを効率化させることで、出荷キャパシティを拡大する。
また、従来の倉庫と物流ターミナル間の輸送で発生していた温室効果ガス排出量を削減するとともに、従来行っていたオーダー前の事前ピッキングやセット組が不要となり、余剰分の食品・資材のロスを削減する。