AI(Artificial Intelligence:人工知能)ソリューションを提供するシナモン(以下、シナモンAI)は9月12日、食品業界向けの発注書専用AI-OCR(Optical Character Recognition/Reader:光学文字認識)「Flax Scanner for 食品発注書」の販売を開始することを発表した。

同製品は食品業界でやりとりされる発注書の読み取りに特化して開発されたAI-OCRであり、フォーマットの統一されていない非定型の発注書を事前定義なしで読み取れるとのことだ。

  • 運用フローの例図

    運用フローの例図

現在、食品業界では受発注業務においてEDI(Electronic Data Interchange:電子データ交換)システムの利用が進んでいるが、EDIシステムが利用できない取引先との発注業務や急ぎの発注業務などには、FaxやPDFによる発注書が多く用いられている。一般的にこれらの発注書はフォーマットが統一されておらず、受発注業務の生産性を低下させる要因となっている。

こうした課題に対して、シナモンAIはFaxなどで受け取ったフォーマットが統一されていない発注書を事前定義なしで読み取ることができる、食品発注書専用のAI-OCRを開発したとのことだ。

読み取ったデータはユーザー企業の基幹システムへ連携可能な上、マスターデータベースを活用して読取結果を補正し、精度をさらに向上させられるとのことだ。読み取り項目は「発注元名称」「発注元電話番号」「発注元Fax番号」「届け先名称」「届け先電話番号」「届け先Fax」「届け先住所」「製品コード」「製品名」「数量」「注文番号」「納期」など。その他、ユーザーの要望に合わせた抽出にも対応するとしている。

  • 「Flax Scanner for 食品発注書」画面例

    「Flax Scanner for 食品発注書」画面例