変圧器や受変電システムなどの電力機器に産業ロボットや溶接機器、切断機器などの製造販売を行うダイヘンは8日、同社の溶接用ロボットを稼働させるために必要なプログラムをタブレット端末のタッチパネル操作だけで作成できるシステムの販売を開始した。
システムは、通常のロボットを動作させるために必要なプログラム作成手順「ロボット教示」をタブレットとアプリで自動化し"教示レス"で簡易に作成するもの。利用にはLiDAR機能を搭載した2020年モデル以降の「iPad Pro」と「制御装置FD19」搭載のアーク溶接用途のダイヘンロボットが必要で、専用アプリ上でARマーカと溶接対象物を同時に撮影し溶接場所を抽出。タッチパネルから溶接個所の開始場所と終点を選択するだけでプログラムが作成される。同社によれば専門の技術や知識を必要とせず、ロボットの移動点のみでプログラムを作成できるシステムは世界初のものとなるという。ロボットを動かすためのプログラムを作成する「ロボット教示」はロボットティーチングとも呼ばれ、特別なプログラミング言語の知識と複雑な座標軸の設定など高度な専門知識が必要でロボット導入の障壁となっていたが、同社のシステムは、その作業を大幅に簡略化する。製品はタブレットによる教示レスシステム「PHOTOUCH TEACH」として販売される。