TISは9月8日、ベイシアの富士通メインフレームで稼働しているグループ共通の基幹システム全資産を対象に、COBOLからJavaへのリライトを行うTISの「Xenlon~神龍 モダナイゼーションサービス」で、メインフレーム基盤のオープン化を支援したと発表した。
ベイシアグループのシステムは、発注・在庫管理といったグループ共通システムとベイシア本体の基幹システムが、富士通メインフレームで稼働していた。同メインフレーム上で稼働するCOBOL資産は約6メガステップに上り、約70のシステムと連携している。
そうした中、メインフレームで稼働している基幹システムは設計ドキュメントがない機能も多く、保守作業がCOBOL技術者の知識・知見に依存し属人化しており、システム改修時はプログラムから分析を実施せざるを得ない状況だったという。
また、COBOL技術者の高齢化による将来の人材不足や富士通メインフレームの保守期限もあり、ベイシアグループは将来の業務改革を伴うIT化戦略の第一歩として、2019年にメインフレーム基盤のオープン化を計画し、プロジェクトを開始した。
ベイシアグループはメインフレーム基盤をLinuxに移行してオープン化したことで、ドキュメント類の欠損・不足や、改修時の影響調査が難解、環境制約が多いシステム構造などの課題のあるレガシーシステムから脱却し、業務改善の加速や保守開発の生産性向上を実現したという。
加えて、作業の属人化や技術者の高齢化、メーカーのサポート切れなどの課題に対しても、オープン系運用・保守体制を再編成し、将来のITシステムリスクを回避することが可能となったとのことだ。