セールスフォース・ジャパンは9月7日、中小企業のビジネスにおける潜在的な課題を顕在化し、解決へ導くための「Salesforce 中小企業向けDXお悩み解決パック」を同日より提供開始した。同ソリューションの提供に合わせ、同社のイベント「Salesforce LIVE: Japan / 中小企業・ スターアップ経営変革Days」内で新製品の発表セッションを実施した。
同セッションには、セールスフォース・ジャパンの執行役員コマーシャル営業第2営業本部本部長の西田晶子氏、執行役員コマーシャル営業第4営業本部本部長の小川潤一氏が登壇し、中小企業の置かれている現状とそれを打開する新製品の概要を紹介した。
初めに登壇した西田氏は、「企業は新型コロナによりビジネス全体に大きな影響を受け、特に人材不足や資源不足など供給面で大きなインパクトがありました」と述べた上で、そうした中でも成功している中小企業の4つのアクションとして「デジタル化の推進」「顧客と従業員の声を聞く」「セキュリティの重視」「新しい現実の受け入れ」の4点を提示した。
今回、提供が発表された「Salesforce中小企業向けDXお悩み解決パック」は、4つのアクションのうち「デジタル化の推進」に関連した製品だという。
「Salesforce中小企業向けDXお悩み解決パック」とは、中小企業が抱える10個の課題と、それらの課題により引き起こされる業務上の困難な事象を言語化して提示する製品。同ソリューションを活用することで、課題が明確化され、顧客はスコープを定義した上でまず取り組むべきアクションへつなげることが可能になるという。
10個の課題とは、「売上予測」「営業育成」「案件獲得」「新規開拓」「予実管理」の「伸びる営業スキームの作り方」に分類される5つと「解約防止」「組織力強化」「会議改革」「問合せ削減」「ペーパーレス」といった「自走する組織/プロセスの整備」に分類される5つを合わせたものだ。
小川氏は「お客様に伺ったお悩みは大きく3つあります。3つの悩みとは、共通の悩みとしての『営業人材育成』、いまから始めるDX(デジタルトランスフォーメーション)として『組織力強化』、さらなる成長に必要なDXとして『売上予測』です」と、中小企業が抱える共通の課題について語っていた。
「売上予測」については、コロナ禍でオフィスに全員が出社することがスタンダードではなくなった現在、社内の情報やノウハウの共有に課題を持つ企業が多くなっているのだという。同じ内容の会議を複数実施してしまったり、企画がすべてゼロベースで始まってしまったりすることも少なく、今後よりオンライン会議が広まっていく中でそれを課題として捉える人は少なくないとのことだ。そこで、同社は「Salesforce中小企業向けDXお悩み解決パック」を利用することによって、営業マネジメントをより楽に、より速く、より的確に行えるようになるとしている。
セッションの最後に、小川氏は、今回の新製品発表について「テクノロジーの力を使って中小企業で働くすべての人がより働きやすい世の中を作っていきたい」と意気込みを見せていた。