1917年創業の産業用チェーンメーカー椿本チエインは、チェーン製造のために取り組んできた生産性向上と自動化技術を中小規模製造業向けに提供、DXソリューション事業に本格参入することを9月1日に発表した。提供するDXソリューションは、同社京田辺工場で2002年より約2万種類のチェーンを変種変量生産してきた実績より生まれたもの。ソリューションは主に工場内の機械設備の稼働状態をデータ化し工場の一括管理やデータ分析による生産の最適化を行うSCADA(スキャダ:Supervisory Control And Data Acquisition)技術をベースとしており、工場を強くする現場"目線"のソリューション「FabriKonect(ファブリコネクト)」として提供する。
ソリューションは、工場のデータ化と全体最適化を提案、データ分析や仮説検証を繰り返し目的とする成果実現のための支援をトータルで行うもので、京田辺工場で2022年5月より神戸大学と「チェーン製造における製造工程の可視化とスケジュール最適化の検討」を目的とした産学連携プロジェクトを実施するなど、DX化のための研究に力を入れてきたもの。今後、今までのソフトウェア資産やデータ分析技術のノウハウをもとに、未来の工場の自動化・無人化技術の提供を目指し研究を続けていくという。