デル・テクノロジーズは9月1日、2022年8月に全国の女性起業家に対して実施した、女性の起業を取り巻く環境に関する意識調査結果を発表した。
調査は8⽉18⽇~8⽉22⽇に全国の15歳以上の女性起業家556名に対して、インターネットで行われた。
それによると、起業のタイミングは20代が最多で、7割以上が39歳までに起業しているという。起業までに要した準備期間は、50.9%が1年未満で、1年以上3年未満が29.7%で、全体の8割以上が準備を開始してから3年以内に起業をしていることが分かったという。
起業した理由については、「夢・目標の実現のため(39.0%)」が1位で、「仕事のやりがいのため(31.8%)」と「収入の向上のため(30.4%)」が続く。
起業時の課題については、44.1%が「経営知識・ノウハウ不足」、37.2%が「事業の専門知識・ノウハウ不足」と回答。「起業資金(30.0%)」を課題に挙げる起業家も一定数存在している。
「起業資金」を課題として挙げた回答者は、特に事業の収益規模5000万円以上の女性起業家に多くみられ(5000 万円~9999 万円:47.8%、1 億円~4.9 億円:33.3%、5 億円以上:46.2%)、成長のためには資金が欠かせないことが見て取れたという。
起業した業種の上位は「サービス」が最も多く 24.6%、つづいて「教育関連」が 11.9%、「IT」が 8.8%。年齢別では、35歳未満の若年層の起業家では、IT(49.2%)とサービス(55.2%)が二分する結果となり、他のすべての年代では「サービス」が突出しるという。
起業した事業の年間の売上規模については、「1千万円未満」との回答が最多の68.3%で、「1億円以上」と答えた割合は全体の5.0%にとどまった。
現在抱えているビジネス上の課題について上位3つを尋ねたところ、「事業に必要な専門知識・技術の習得(45.5%)」、「経営知識の習得(43.7%)」、「コロナ禍など外的環境の変化への対応(38.8%)」が上位に挙げられ、また、「資金調達(33.8%)」の他、「ネットワーク・コミュニティの不足(31.5%)」や「相談相手がいない(31.5%)」など、資金面での課題、相談できる場や相手など同じ立場で話し合えるつながりの欠如にも課題があることが分かったという。