「デジタル化の窓口」を運営するクリエイティブバンクが8月31日に発表したリモートワークとITツールに関するアンケート調査結果によると、今後使いたいITツールは39歳以下と40歳以上で傾向が異なることが分かった。

同調査は同社が8月8日・9日の2日間に国内在住の20代から60代の男女を対象に、ジャストシステムの「Fastask」を使用して実施したものであり、有効回答者数は1100人。

現在の勤務先でのリモートワークの経験を尋ねると、52.0%が経験ありと回答した。リモートワーク経験があるとの回答が多かった職種の上位3つは「企画、マーケティング」「IT、エンジニア」「人事、総務、法務」で、業界問わずバックオフィスからミドルオフィスに従事する会社員はリモートワークを経験していると同社は見る。

  • リモートワーク経験の有無 出典: デジタル化の窓口

勤務先における新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の終息後のリモートワーク方針を聞いたところ、62.6%の企業が出社の方針を固めているのに対して、25.6%がリモートワークを認める方針だった。

  • 勤務先のコロナ終息後のリモートワーク方針 出典: デジタル化の窓口

新型コロナ終息後はどのようにリモートワークをしたいか聞くと、リモートワークをベースとした働き方を希望する人は半数近い49.7%に上ったのに対し、できれば完全に出社したいという回答者は36.1%にとどまり、今後について会社の方針と社員の希望の働き方に大きなギャップが生まれていると同社は分析する。

  • コロナ終息後のリモートワーク希望 出典: デジタル化の窓口

コロナ禍におけるリモートワークで役に立った/役に立っていると思うITツールを尋ねたところ、Web会議システムとグループウェア・ビジネスチャットを挙げた回答者が多い。

  • コロナ禍のリモートワークで役に立ったITツール 出典: デジタル化の窓口

今後使ってみたいIT製品またはサービスを聞くと、50.2%の回答者が「特にない、わからない」と答えており、ユーザ-にとって前述の2つ以外にどのようなツールやサービスがあり、IT化によってどのようなメリットが得られるのかが明確にイメージできていないと同社は見る。

  • 今後リモートワークで使ってみたいITツールの有無 出典: デジタル化の窓口

先の設問で具体的な製品カテゴリーを挙げた回答者を世代別に見ると、39歳以下の世代ではナレッジ・マネジメント・システムが1位だったが、40歳以上の世代で大きく支持を集めたのがファイル共有/オンライン・ストレージだった。

  • 今後リモートワークで使ってみたいITツール 出典: デジタル化の窓口

39歳以下は知見やスキルなどプロセスの共有を重要視している一方で、40歳以上はファイルなどの成果物の共有に重きを置いており、仕事に対する世代間の意識差がITツールに反映したと同社は分析している。