NECは8月31日、人物行動のサンプル映像を数本程度登録することで、ライブカメラやアーカイブの映像の中から類似行動を検出できるPaaS(Platform as a Service)型のサービス「NEC Multimedia OLAP for 映像分析サービス」の提供を発表した。
同サービスでは、行動検出機能をREST APIで提供するため、映像分析で必要となる特別なインフラは不要だ(静止画の保存はサービスに含まれない)。サービスの月額料金は30万円からとなり、サービスを利用するシステムの構成や求める性能などの要件により、使用するサービスのモデルと契約数が変わる。
一般的な行動検出技術では、特定の行動を映像から検出するために、検出したい行動が映った映像を大量に集めてAIに学習させるなどの準備が必要であり、探したい行動をすぐに登録して検出することが技術的に困難だった。
同サービスでは、同社の独自技術であるオンデマンド行動検出技術を活用することで、検出したい行動をサンプル映像として数本程度登録することで、さまざまな行動の検出を行える。
また、AIで推定した骨格情報について、大きさや向きに依存しない独自の類似照合手法により被写体の向きに関わらず類似の行動を見つけ出せる。これにより、検出パターンの管理運用の負担を軽減し、実用性の高い映像分析環境を実現できる。
同社では、商業施設などでの来場者見守り・おもてなしや、作業者や運転者の行動分析や安全確保のほか、ウェルネスやスポーツ、エンタテーメント領域などでの活用を想定している。