野原ホールディングスが運営するニュースサイトBuildApp Newsは8月30日、総合建設会社(ゼネコン)に勤務する267人を対象に実施した「建設DX(デジタルトランスフォーメーション)の部門別実態調査」の結果を発表した。

ゼネコン各社に「自社のDX推進部門(BIM推進部門、デジタル推進部門)との連携状況はどれにあてはまりますか?」というアンケートを行った結果、40%が「うまくいっている」(「とてもうまくいっている」「うまくいっている」の合計)と回答したという。「どちらとも言えない」と回答したゼネコンが34%と最も多かったものの、「うまくいっていない」「存在しない」と回答したゼネコンは26%と少数であったことから、同社はこの結果に対して、ゼネコン各社のDX推進はおおむね順調であるとの見方を示している。

  • 自社のDX推進部門(BIM推進部門、デジタル推進部門)との連携状況はどれにあてはまりますか? 引用:建設DXの部門別実態調査

「あなたが担当する業務案件ではBIM(Building Information Modeling)を十分に活用していると言えますか?」という設問に対しては、自社のDX推進部門と連携が「うまくいっている」と答えたゼネコンの77%が「活用できている」と回答するという結果が出た。自社のDX推進部門との連携が「うまくいっていない」「存在しない」と答えたゼネコンでは、担当業務で積極的にBIMを活用する割合はわずか17%にとどまったという。

  • あなたが担当する業務案件ではBIMを十分に活用していると言えますか? 引用:建設DXの部門別実態調査

自社のDX推進部門との連携状況が「うまくいっている」と回答したゼネコンでは設計部門の83%が「DXは進んでいる」と答えており、その他の部門でも60%以上と高い割合でDXが進んでいることから、部門に限らず業務でBIMを積極的に利用していることがわかったという。

  • 部門別のDX推進について 引用:建設DXの部門別実態調査

「自社のDX推進部門との連携状況」が「うまくいっていない」「存在しない」と回答したゼネコンでは、施工部門におけるデジタル化の遅れが目立つ結果になり、「DXが進んでいる」と回答した人はわずか8%だった。この結果を受けて同社は、自社のDX推進部門との連携が良好なゼネコンは、そうでないゼネコンと比べて施工部門でもBIM活用をはじめとするDX化に積極的であるとコメント示している。