長谷工コーポレーションは8月24日、センスウェイと共同で、建設現場内の環境をLPWAの一種であるLoRaWAN搭載センサーを通して一元管理するシステム「建設現場内環境センシングシステム」を開発し、今夏よりWBGT(暑さ指数)センサーの運用による熱中症対策を開始したことを発表した。

  • 本部管理画面 地図表示(イメージ)

    本部管理画面 地図表示(イメージ)

同システムの導入により、従来一日数回所定の場所で所員がWBGT値を計測していた建設現場内の熱中症対策を、建設現場の関係者全員がどこからでもWBGT値を確認できるようになった。また、WBGT値が一定の数値を超えるとアラート通知も届くため、熱中症への迅速な対応が可能となった。

さらに、管理システムの地図上に全建設現場の状況を表示できるため、本部事務所で一元管理が可能になったという。各建設現場においては、一日あたり約一時間の労務削減を見込んでいるという。

  • 管理画面(左:スマートフォン画面、右:パソコン画面)

    管理画面(左:スマートフォン画面、右:パソコン画面)

また、今回利用したLoRaWANは低消費電力で長距離の通信が可能であるため、通信設備は建設現場の事務所内に中継器のみの設置で済み、コスト低減も図れたという。

今年度は、建設現場内外の安全確保対策として風向・風速センサーも設置した。今後は、近隣への配慮をさらに充実させるため、騒音センサーや振動センサーを実装する準備を進めているということだ。

  • 施工中枢体最上階への設置例 LoRaWAN搭載WBGTセンサー(敦賀電機社製)

    施工中枢体最上階への設置例 LoRaWAN搭載WBGTセンサー(敦賀電機社製)