安川電機は8月22日、同社がこれまで可搬重量10kgと20kgでシリーズ展開している人協働ロボットの新製品として、段ボールなどのパレタイジング用途に適用可能な可搬重量30kgのモデル「MOTOMAN-HC30PL」の販売開始を発表した。

  • 安川電機が販売開始を発表した「MOTOMAN-HC30PL」

    安川電機が販売開始を発表した「MOTOMAN-HC30PL」(出典:安川電機)

近年は、生産年齢人口の減少により深刻化する労働力不足を背景に、ロボットを活用した自動化や品質安定化、コスト削減がさまざまな業界で進められている。これを受け安川電機は、安全柵なしで人と並んで作業が行える人協働ロボットのラインナップを充実させることで、省スペースかつフレキシブルな生産ラインの実現、またロボットの活用分野拡大を図っているという。

同社が今般開発した「MOTOMAN-HC30PL」は、最終製品の出荷で主に用いられる重量10~20kgの段ボール箱などに加え、それを把持するロボットハンドの重さも考慮し、可搬重量30kgとなっている。またリーチについても、物流の現場で主に用いられる1100mm前後のパレットに対応した1600mmになるよう設計されており、パレタイジング設備の省スペース化に貢献可能だとしている。

  • MOTOMAN-HC30PLの活用イメージ

    MOTOMAN-HC30PLの活用イメージ(出典:安川電機)

さらに、ロボットの全軸においてIP67の防塵・防滴構造を採用しており、衛生面への配慮から水洗が必要な用途での使用も可能とのことだ。

また新製品は、従来のシリーズ製品が特徴とする安全性に配慮した設計や、手動での動作教示が可能な「ダイレクトティーチング機能」などを踏襲しているという。加えて、標準規格「ISO9409-1-50-4-M6」への準拠により、さまざまなエンドエフェクタや周辺機器との接続が簡易化されており、ロボットの容易な導入が可能だとしている。

  • 手動での移動でアームへの動作教示が可能だという

    手動での移動でアームへの動作教示が可能だという(出典:安川電機)

なお、MOTOMAN-HC30PLはオープン価格での販売予定とのことだ。