ラックは8月23日、大手企業向けに、長期休暇明けに溜まっていたメール処理時に感染被害の発生が見込まれる悪意のあるコンピュータウイルスEmotet(エモテット)の感染被害状況の調査サービスを無料で提供開始することを発表した。同社の脅威インテリジェンスソリューションを活用する。
調査の対象となる企業は、膨大な機器を運用し、感染検知が遅れがちとなる大手企業だ。従業員数5000名以上の企業が対象となる。これまでもラックは、数々の無料ツールの提供しており、企業のセキュリティ対策を支援している。
同社のセキュリティ監視センターの調査では、2022年3月から6月にかけて感染被害が拡大したEmotetが、国内企業の夏季休暇明けのタイミングで、再び活動が激化する可能性があると予測。
Emotetは、不正なメールに添付されているマクロ付きのマイクロソフトWordやExcelを開くことで被害を広げることが知られており、情報処理推進機構(IPA)の注意喚起にあるように、お盆や年末年始のように休み明けに大量に溜まったメール整理などで、誤って添付ファイルを実行してしまうことで感染被害が多発することが懸念されているという。