経済産業省は8月22日、日本産業規格(JIS)に関して、電子書籍フォーマットEPUBのアクセシビリティ、トイレの節水などの制定・改正を行った。
鉱工業品、データ、サービスの品質、性能や試験方法などを定めた国家規格であるJISは、社会的環境の変化に対応して、制定・改正している。今回は、8件の制定および25件の改正を行った。なかでも特に重要な制定は以下の2つ。
電子書籍フォーマットEPUBのアクセシビリティに関するJIS制定
印刷された書籍が読めない人でも読むことのできる電子書籍のアクセシビリティを評価する日本標準規格(JIS X 23761)を制定した。この規格と対応する国際規格(ISO/IEC 23761)が日本提案で規格化されたことを受け、同国際規格との整合性を図るためにJIS制定したものだという。
これにより、視覚障害や発達障害などの理由により印刷された書籍を読めない人が、自分にとってアクセシブルな電子書籍の入手が容易になることが期待されるとしている。
トイレの節水に関するJISを改正
トイレ(小便器)の洗浄水量について、節水されている場合の区分やその性能を試験する方法を標準化した。洗浄水量の区分を明確にして試験方法を統一することで、節水型の製品を選ぶ目安となり、これら製品の普及やそれによる水消費量の抑制が見込まれるとしている。
今後はこのJISに基づく海外国家規格の開発協力などにより、日本の優れた節水効果および衛生性を両立した製品の普及が推進され、ひいては持続可能な水利用の世界貢献に資することが期待されるとしている。