ギブリーは8月23日、2023年卒業予定のエンジニア職志望学生350名を対象に、6月17日〜7月16日の期間で実施した「就職活動に関する調査」の結果を発表した。同調査は、 一部の先進企業の新卒エンジニア採用で導入される「職種別採用」「配属先確約」「個別オファー制度」がエンジニア職志望学生に与える影響や、プログラミングスキルの習得度別に見る就職活動の実態を明らかにするために行われたもの。
今回、同調査に回答した2023年卒業予定のエンジニア職志望学生350名の属性比率は、大学院生が43.1%、大学生が47.4%、高専学校生が2.6%、専門学校生が6.6%、職業訓練校生が0.3%、また、プログラミングスキルの習得度は、初級者が42.9%、中級者が38.0%、上級者が19.1%となっている。
「エンジニア職の開発ポジションごとに選考が分かれている『職種別採用』を経験したことがありますか?」という質問では、スキル上級者は職種別採用の経験割合が71.6%と高い割合になっており、初級者も43.4%、中級者も61.7%と高い割合で経験していることがわかった。
また「入社後の職種は確約されていますか?」という質問では、プログラミングスキルの習得度が高い学生は、56%がエンジニア職の「フロントエンド」「バックエンド」といった開発ポジションまで確約された状態でのオファーを承諾していると回答した。この割合は初級・中級と比較して2倍以上高く、スキルの高い学生に顕著に出る就職活動の特徴が垣間見える結果になっているという。
スキル上級者の内定承諾の理由のトップ2は、「若い時から挑戦できる環境があること」「自分の能力や専門分野を活かせること」がランクインするという結果に。このことから、スキル上級者は「自分の能力や専門分野を活かせる挑戦的な環境があるのか」を重要視した企業選びをすることが明らかになった。
同社はこの結果を受けて「職種別採用は『総合職』『エンジニア職(技術職)』と一くくりにされる募集よりも、『フロントエンド』『データサイエンス』など職種が細分化されており、その職種での業務内容の判断がしやすいという利点があるため、スキル上級者のエントリーや内定承諾を促しやすい」との見方を示している。
初任給に関しては、メンバーシップ型採用の特色である新卒一律の給与額ではなく、回答者の約20%が個人によって給与額が異なる個別オファーを受けていることがわかった。中でも、スキル上級者は68%が400万円以上の初任給を提示されており、その約10%が700万円以上の初任給を提示されていることがわかった。